天皇賞(秋)陣営コメント

有力馬情報まとめ

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コントレイル/福永騎手

◎31日(日)東京競馬場で行われる第164回天皇賞・秋(GI)に出走を予定しているコントレイル(牡4、矢作)について追い切り後の福永祐一騎手のコメントは以下の通り。

・(大阪杯3着について)コンディションに関しては良かったのですが馬場状態が思っていた以上に悪化してこれまでに経験のない馬場でのレースでした。脚を取られるような場面も何度かあり、力を発揮できない形のレースでした。この馬本来の姿は見せられませんでした。

・(調教については)2週前の追い切りからまたがり、そこから強い負荷をかけました。1週前追い切りは、心肺機能面が2週前でできていましたので動きの反応や切れを確認しました。非常にいい動きをしていました。目一杯動かした訳ではありませんが非常に速いタイムが出たのでいい調教が出来たと思います。

・(春と比較しての変化、成長は)しっかりしてきました。馬体に関してはすっかり完成していると思います。しかしサイズは変わりません。それは瞬発力やスピードを活かすことにおいてはいいことです。

・(今回の東京芝2000mという舞台は)ごまかしが効くコースではありません。しっかり(この馬の)力を発揮できる舞台だと思います。今回もいい状態で出走できますし、いい走りを見せてくれると思います。本質的には一番適した距離だと思います。(菊花賞前は調教で)操作性を高めてきました。そこからはスピード調教を取り入れてやっているので(今は)2000mぐらいがベストだと思います。

・数多くのディープインパクト産駒に乗せていただきましたが、その中でもスピード、能力、瞬発力が色濃く出ている馬だと思います。日本のスピード競馬に適した馬だと思います。

・無敗の三冠という競馬の歴史に残る偉業を達成してくれましたから自分にとっては宝物のような馬です。残り2戦で寂しい思いはあります。しかし今後(種牡馬として)日本の生産界を背負う立場にならなければならない馬です。今回に関しても次があるからという仕上げではありません。一戦一戦全力で結果を勝ち取れるようなコンディションで臨んでいきます。

・今回はいいメンバーが集まりました。私自身コントレイルに乗れるということでワクワクしています。順調にいい状態で使えることは何よりです。当日いい走りをお見せしたいですね。

コントレイル/矢作調教師

◎31日(日)東京競馬場で行われる第164回天皇賞・秋(GI)に出走を予定しているコントレイル(牡4、矢作)について追い切り後の矢作芳人調教師のコメントは以下の通り。

・(大阪杯3着について)敗因は道悪につきますね。レース直前に相当強い雨が降ったことでパドックにいる時点で取り消したい気分でした。レース後もダメージはありました。自分に向いていない馬場を走ったこともあると思います。ですから完調で臨めないと判断して宝塚記念は回避しました。

・(休養期間中は)7月までは疲労回復を最優先にゆったりと過ごしました。8月から徐々に調教の負荷を上げていきました。

・(調教の内容は)2週前の追い切りはCWコースで併せ馬をしっかりやりました。ここから動きが変わりました。しっかり負荷をかけて心肺と息を作って1週前追い切りに向かいました。後悔のない仕上げをするため強い馬と調教をしましたが素晴らしい動きでした。これで(本来のコントレイルに)戻ったなという印象です。

・(最終追い切りは)軽く息を整える微調整でした。動きは言うことありません。弾んでいるというか跳んでいるというか、コントレイルの長所である柔らかみの出ている動きでした。

・(秋を迎えての変化は)もともといい馬なのであまり変化はありません。春の時点では体重が増えました。動きも良く成長分と思っていましたが、その後の疲労などを考えますとコントレイルにとって重すぎたのではと判断しています。今回は460台で出走と考えています。

・(ここを目標にしたのは)実績ある左回りであることです。ダービーのようなレースをしてもらえたら嬉しいです。 ・(あと2戦ですが)この馬には次の仕事(種牡馬)が待っています。いい結果を残して送り出したいですね。期待も大きいのでレース当日までしっかり仕上げていきます。

コントレイル/金羅助手

「いつでも動ける状態ですよ。使い込まない方がいいタイプですし、この夏しっかり休んだのが良かったんだと思います。春よりも体のバランスが良いし、状態は春より上ですね」「左回りの方が走りのバランスがいいと思う。ジャパンCも上がりは最速でしたから」と仕上げ人は府中の舞台を歓迎する。「馬体重は460キロ台の前半ぐらいになると思う。当然、メイチです」

グランアレグリア/ルメール騎手

31日(日)に東京競馬場で行われる第164回天皇賞(秋)(GI)に出走予定のグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)について、追い切り後のクリストフ・ルメール騎手のコメントは以下の通り。

「今朝は元気も良さそうでしたし、凄く良い動きをしてくれました。馬の状態もほとんどトップになったと思います。彼女の手応えはとても良かったですし、呼吸も良かったので嬉しかったですね。レースまであと5日ですから、良い状態になってくれました。

 (2回目の2000mですが)良馬場で走りたいですね。馬場が良くて、馬が冷静に走ることができたら、絶対に2000mでも行けます。能力がとても高いですから、このメンバーの2000mでも良い結果を出せると思います。大阪杯も良馬場だったら勝てたかは分かりませんが、もっと良い結果が出たと思います。

 その後のヴィクトリアマイルは素晴らしい競馬で、最後は楽に抜け出してくれました。楽勝でしたし、本当のグランアレグリアでしたね。安田記念は手応えがあまり良くありませんでした。ノドもちょっと悪かったので、能力で2着に来てくれましたが、やっぱり僕はちょっとショックでしたね。道中は進んで行かなくて、ちょっと呼吸が悪かったんです。その分負けてしまいました。

 今回はノドの問題がなくなりましたし、ベストパフォーマンスが出来ると思います。(藤沢和雄調教師にとっては最後の天皇賞になるが)もうすぐ寂しくなりますね。藤沢先生はスーパースタートレーナーです。もう一回天皇賞をグランアレグリアで勝たせてあげたいですね。

 (秋の天皇賞を3連覇中で)ラッキーですね。レイデオロ、アーモンドアイとスーパーホースで3年続けて勝てたのはとても嬉しいです。今年はまた違う馬ですが、頑張りたいですね。コントレイルやエフフォーリアも凄く良い馬ですし、良いレースになるでしょう。でも、この馬のベストパフォーマンスが出来たら楽しみです。  2歳の時から能力を見せてくれました。GIも何回も勝ってくれて、すごく良い脚を見せてくれて、5歳までトップレベルで走ってくれて素晴らしい馬です。グランアレグリアがレースを走るのもあと2回くらいだと思いますが、ベストパフォーマンスが出来るようにトライしたいです」

グランアレグリア/藤沢調教師

31日(日)に東京競馬場で行われる第164回天皇賞・秋(GI)に出走予定のグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)について、追い切り後の藤沢和雄調教師のコメントは以下の通り。

「先週、今週とウッドチップコースで追い切りました。そんなに速い追い切りではなかったのですが、大きなコースですし、十二分な調教だったと思います。体調は良さそうです。

 (初の2000mだった大阪杯は)休み明けの重馬場で、ダービー馬は強いですし、向正面からずっと併せ馬をする形になって彼(コントレイル)にはかなわなかったですね。今度は慣れた東京ですから期待しています。

 今まで何度か秋の天皇賞を勝たせてもらっていますが、みんなスタミナ十分な馬で勝たせてもらいました。今回は初めてマイルで強い馬を出走させるので、どういう競馬になるか楽しみにしています。(2000mに使うにあたって)調教をそんなに変えたということは無いのですが、戦ってきた距離が違うのでその点だけですね。

 夏場にノドの手術をしましたがそんなに難しいものではなかったですし、経過は良好ですしその後の息遣いも問題ないので、大丈夫だと思っています。

 美浦に戻ってきてからは去年もそうでしたが、秋には陽気も良いですし飼い葉もよく食べてくれます。若い頃から比べると体重も増えましたし、調教も十二分に出来るのでノドの問題はないなと思っています。若い頃はやる気が十分すぎて空回りする事がありましたが、穏やかになってきて普段の扱いもずいぶん楽になったので、完成してきたのかなと思います。

 スピードのある馬ですし、スピードのある馬で東京の2000mを走り切れるのかどうかを見てみたいですね。このレースはいつも強い馬が沢山出てくるので難しいレースですが、楽しみにしています。(自分にとっては)最後の天皇賞になるので、ぜひ応援してください」

エフフォーリア/鹿戸調教師

31日(日)に東京競馬場で行われる第164回天皇賞・秋(GI)に出走予定のエフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)について、鹿戸雄一調教師のコメントは以下の通り。

「今朝の追い切りは実戦から離れていたという事もあるので、実戦をイメージしてトレーニングしようかなと考えていました。3頭併せの一番後ろから行って、最後に真ん中から並べるという形にしました。凄く良い感じで走れていましたし、乗っていた武史君にどうだった?と聞いたら折り合いは良かったし、良い感じでしたよと言っていましたから、好感触を掴んでくれたみたいです。

 トレセンに立派な体で戻ってきましたし、稽古もとてもやりやすくて週2本ずつ休まず追い切りをしてきました。ひ弱さも少しずつ解消されてきて心配事が減って、思い通りの調教が出来るようになっていましたし、その辺りは良いのかなと思います。

 (前走の)ダービーはやはりそこを勝つために厩舎みんなでやってきましたし、とても悔しいです。でも、そこで負けたからと言ってこの馬の競馬が終わる訳ではないから、次の事を考えてまた頑張ろうとみんなで話をしました。(天皇賞への参戦は)ちょうどセレクトセールの時期に、秋田オーナーや木實谷(ノーザンファーム天栄)場長とみんなで何回か相談したところ、タフな阪神の3000mよりは東京の2000mの方が合っているんじゃないかという結論に達して、天皇賞を目標にすることになりました。

 今度は挑戦する立場ですし、ダービーとはまた違った感じで挑めると思います。僕も武史君も馬もだいぶリラックスして挑戦できるので、そういった意味では良いのかなと思います。  (師匠としての藤沢和雄調教師に挑戦するというのは)師匠に挑戦できるだけありがたい事ですね。とてもファンの多い馬ですし、まだまだやれると思っているので、良い競馬が出来るようにあと何日か頑張って調整したいと思います」

エフフォーリア/横山武史騎手

31日(日)に東京競馬場で行われる第164回天皇賞(秋)(GI)に出走予定のエフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)について、騎乗する横山武史騎手のコメントは以下の通り。

「(先週の菊花賞を勝って牡馬クラシックで1着・2着・1着)ダービーを勝っていれば最高と言えましたが、負けているので自分としては全然満足はしていないですね。(皐月賞の時には映像を何度も見直した、という事でしたが)菊花賞も何度も見直しました。

 今朝は3頭併せの一番後ろから行って、最後に真ん中に入れる実戦に近い形の調教をしました。いつもは力みやすい面があるのですが、凄くリラックスして折り合えましたし、何より終いも楽に動けたので、とても良かったと思います。調教、競馬とこれまでずっと乗ってきて、調教だけの部分なら今までで一番良かったんじゃないかなと思います。

 元々凄い馬だと感じていましたし、この夏を越えてパワーもついて一段と成長して、改めて良い馬だなと感じています。(年上の馬との対戦になるが)メンバーどうこうというのはそこまで気にしていなくて、この馬の邪魔をしないことを第一に心がけて、競馬が出来ればと思います。

 菊花賞をタイトルホルダーで勝たせてもらって、良い意味で気持ちに余裕ができましたし、その気持ちの余裕を天皇賞でも有効に使うような競馬が出来たらな、と思います。東京の2000mだとやはりスタートしてすぐコーナーがありますし、どちらかと言えば外よりは内がいいかなと思います。

 (この馬のセールスポイントは)まだ子供っぽい所はありますが、デビューした頃と比べればだいぶ大人になりました。何よりオンとオフの切り替えが凄く上手い馬なので、乗っている方としては凄く助かっています。  天皇賞は小さいころから凄く伝統があるレース、と認識していましたし、勿論この舞台に立てるだけでもありがたいのですが、立つからには良い結果を目指して頑張りたいと思います」

カレンブーケドール/国枝調教師

31日(日)に東京競馬場で行われる第164回天皇賞(秋)(GI)に出走予定のカレンブーケドール(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)について、追い切り後の国枝栄調教師のコメントは以下の通り。

「今朝の追い切りは坂路で併せ馬をしましたが、凄くスムーズに上がっていましたし良かったと思います。

 春の天皇賞も頑張ってくれましたし、宝塚記念も一生懸命走ってくれましたが競馬ですからね…。力を発揮してくれましたが、あれが一杯だったのかなと思います。(宝塚記念の後は)さすがにちょっと疲れもあって、昨年はオールカマーからでしたが、今年はもう少し様子を見てということでここからの始動にしました。

 (厩舎に戻ってからは)ちょっと爪に難点がある馬なんですが、今回はその点は大丈夫ですね。一応万全を期して、坂路を主体に調教してきました。(今朝は)リズムよく走れて、騎手に聞いてみたら柔らかくて良い動きだったと言うので、体調は良いと思います。

 (馬体重は)今回はもうちょっと増えるかなという気もしますが、(ここ2戦は480キロでの出走)競馬の時には同じくらいになるのかなとも思います。

 (初の東京2000mについて)ジャパンカップでも頑張ってくれましたし、スタートしてからの位置取りにもよると思いますけど、ジョッキーに上手くやって貰えればと思います。できればソツなく、距離ロスなく乗って終いは良い所に持ち出して抜け出して我慢してくれればと思います。  2400mが良いとは思いますが、2000mにも対応できると思います。(勝利に向けて必要なピースは)あとは運でしょうね。去年のジャパンカップでも一線級相手に互角には来ていますし、その辺りが上手くかみ合ってくれればと思います。戸崎騎手も乗れている雰囲気で、秋華賞も勝てましたから、もう一つ、と思っています。まだ重賞も勝っていないですが、やはり大きなところを一つ取りたいですね。GIを勝っている馬に遜色のない能力はあると思いますから、GI馬の仲間入りをしてほしいなと思っています」

カレンブーケドール/戸崎騎手

31日(日)に東京競馬場で行われる第164回天皇賞(秋)(GI)に出走予定のカレンブーケドール(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)について、追い切り後の戸崎圭太騎手のコメントは以下の通り。

「(今朝の追い切りに乗って)凄く良い雰囲気でしたし、とても良い動きをしているなと思いました。楽に駆け上がってきて馬なりという感じで、併せ馬で併入するという指示でしたが、気持ちよく走ってくれたと思います。

 (今回でこの馬と4回目のコンビですが)もう能力は示していますしあとは結果だけですね。1着が無いのですが、どんな相手でも、どんなレースでも走ってくれるので、本当にあとは結果だけだなと思います。(初の東京2000mで)もうある程度イメージはしていますが、特に舞台が悪くなるような印象は一つもないですね。

 (この後はジャパンカップを予定も距離適性については)そこが難しい部分と言うか、2000mでも2400mでも上手に走ってくれそうな感じがあります。どっちがいい、どっちがベストというのは……。今回は凄い相手がいますが、やはり天皇賞ですからいいメンバーが揃って、盛り上がるのは良い事だと思います。やはりあまり外(枠)にはなりたくないな、というのはあります。  (秋華賞を国枝厩舎のアカイトリノムスメで勝って)国枝先生にも沢山乗せて頂いて、ようやくGIを勝たせて頂いて本当に感謝していますし、またこの気持ちを乗せて今回挑みたいな、と思います。いつも先頭でゴールするところを思いながら乗っているんですけど、なかなか届かないというのが正直な所なので、しっかりと戦略を練って、どうしたら勝てるかという事を考えて騎乗したいなと思います」

ワールドプレミア/友道調教師

◎31日(日)東京競馬場で行われる第164回天皇賞・秋(GI)に出走を予定しているワールドプレミア(牡5、友道)について追い切り後の友道康夫調教師のコメントは以下の通り。

・(春の天皇賞は優勝しました)今年は阪神競馬場の芝3200mでしたが最後まで頑張ってくれました。レース後は疲れが残ったという感じでした。ですから夏場は無理せずここに備えました。

・(夏場は)ノーザンファームしがらきに放牧に出してゆっくり休んで、その後ノーザンファーム早来に戻り夏はそこで過ごしました。

・(秋の天皇賞を選択したのは)距離的にはジャパンカップ、有馬記念がベストではありますが、その前に一度使いたいということでここからの始動になりました。

・(1週前追い切りは)しっかり追うということです。休み明けの重いところがあったので騎手が乗ってしっかりやりました。先週の日曜日も坂路で少しやって今日も坂路でやりました。調教では動くタイプではないのですが、これで変わってくると思います。本来のこの馬の状態で出走できると思います。

・(天皇賞春秋連覇がかかります)チャンスですから何とかいい競馬をしたいですね。

ユーキャンスマイル/友道調教師

◎31日(日)東京競馬場で行われる第164回天皇賞・秋(GI)に出走を予定しているユーキャンスマイル(牡6、友道)について追い切り後の友道康夫調教師のコメントは以下の通り。

・(札幌記念6着という結果ですが)休み明けで小回りの2000mで得意とする競馬ではありませんでしたが最後はしっかり伸びてくれました。着順は6着でしたが内容のあるレースでした。以前のような注文も少なくなりどの競馬場でも対応できるようになっています。

・札幌記念の後はノーザンファーム空港に放牧に出して1か月前に栗東トレーニングセンターに戻しました。

・(1週前追い切りは)騎手に乗ってもらいしっかり追いました。この馬としてはいい動きでした。もともと調教は動く方ではないのですがいい感じの追い切りが出来ました。全体の時計、騎手が追い出してからの反応もいいものでした。

・(芝コースでの最終調整は)先週で身体は出来ていると思いますので負担をかけないようにやりました。単走でしたが騎手が仕掛けたら弾むようなフォームで気持ちよさそうに走っていました。この馬としては一番いい調教が出来ました。

・2年前の秋の天皇賞でも強いメンバー相手に4着と頑張っているようにコース相性はいいと思います。

・昨年は良化に時間がかかった反省を踏まえ、(今年は)札幌記念から使い出しました。馬はまだまだ若く調教の動きもいいので本番でも期待しています。

ポタジェ/友道調教師

◎31日(日)東京競馬場で行われる第164回天皇賞・秋(GI)に出走を予定しているポタジェ(牡4、友道)について追い切り後の友道康夫調教師のコメントは以下の通り。

・(毎日王冠3着の評価)あれだけのメンバーを相手にして決して得意ではない1800mの競馬でも最後差し返して勝負根性を見せてくれているように、いい競馬だったと思います。

・(レース後は)東京まで輸送しましたが幸い大きなダメージも無く中間も在厩して調整ができています。

・(1週前追い切りは)間隔も詰まっているので息を整える程度で長めから時計を出して最後だけ反応を見ましたが、いい動きだったと思います。

・(最終追い切りは)東京までの輸送もあるのであまり負荷をかけずに馬がのびのび走るように行いました。いいリズム、フォームで走っていました。いい感じで初めてのGIを迎えることが出来ると思います。

・この馬は下級条件から一歩ずつ上がってきて、ここまで相手なりに走って掲示板を外していません。堅実な馬ではじめてのGIでも楽しみにしています。

・東京競馬場は前回経験して2000mもこの馬にとっては競馬がしやすいと思っています。最後併せる形になって一伸びしてくれるような感じになってくれればと思っています。

ヒシイグアス

G1・5勝のグランアレグリア、20年のクラシック3冠馬コントレイル、そして21年の皐月賞馬エフフォーリアと各世代を代表する馬がエントリー。3強対決ムードで一色だが、待ったをかけそうな存在が、休養明けで挑むヒシイグアスだ。年明けの中山金杯、中山記念を制したが、激戦の疲れが取れず休養が長引いてしまった。とはいえ、着実に実力を伸ばしてきており、状態面がアップすれば上位争いに食い込めるはずだ。

 ヒシイグアスは年明けの中山金杯、中山記念と重賞を連勝。2勝クラスから休養を挟みながら4連勝としたが、春のG1に姿を見せることはなかった。堀師は「大阪杯の参戦を検討していたのですが、回復が遅いので断念して、(北海道の)ノーザンファーム空港に放牧へ出しました」と経緯を説明する。

 復帰戦として8月の札幌記念への参戦も検討されたが、回復が思うようにはかどらずここもパス。「ダメージが大きくて、間に合う様子ではありませんでした」とトレーナー。9月29日に美浦トレセンに帰厩し、10月に入ってから時計を出し始めたが、14日の美浦Wでの併せ馬の反動が出て、調整過程に誤算が生じた。

 「動きと息が良かったので、これで(天皇賞に)行けると思ったのですが、その反動で(身の)こなしに硬さが出てしまいました」と指揮官も想定外の事態に頭を悩ませたが、調教本数&内容を微調整して懸命に仕上げてきた。「(21日の)1週前追い切りは少し控えめでしたが、息はいいので緩んでいる部分をケアしながら、レースまでにいい状態に持って行ければと思います」と現状について語った。

 とはいえ、東京コースは〈2・1・0・0〉と相性は抜群。有力馬とは未対戦だけに、アッと言わせる可能性は十分にある。最終追い切りで気配上昇をアピールできれば、3強の一角を崩しても驚けない。

カイザーミノル

この秋は関西の期待馬が多いとあってか、年末まで栗東に拠点を置くことになった東の大ベテラン・横山典。天皇賞・秋(31日=東京芝2000メートル)でコンビを組むカイザーミノルといえば、春には1200メートルのオーシャンS(5着)を走っていた異色派で、この古馬王道路線への参戦に至る過程の要所要所には横山典の“独特の感性”が大きく関与している。

 初めてコンビを組んだのは昨秋の3勝クラス・キタサンブラックメモリアル(東京芝1600メートル)。結果7着敗戦に横山典は「集中力が持続しないのでブリンカーを着用して距離を短くしたらどうか? 」とレース後に進言した。陣営はそのアドバイスを受けて、次走に斑鳩S(阪神芝内1400メートル)を選択。荻野極の騎乗ながら、結果快勝で横山典の進言は“ズバリ的中”する形に。

 そして、さらに距離を短縮して挑んだのが前出のオーシャンSだった。結果善戦はしたものの、「1200メートルの馬ではない」との横山典のジャッジを受けて、再び距離を延ばす方向へ。

 ダービー卿CT除外後に出走したマイラーズC、続く京王杯SCで連続3着と1400~1600メートルの距離で結果を出すことで、今後の路線も固まったかに見えたが…。この2戦はいずれも荻野極の騎乗。北出調教師いわく「典ちゃんに言わせると、もっと違う乗り方があるみたいよ」と。

 横山典はカイザーミノルのさらなる可能性を見いだしていたようで、その口ぶりは“俺が騎乗していれば勝てた”と言わんばかりだったとか。

 前々走の朱鷺S(新潟芝内1400メートル)はまさに有言実行。先行粘り込みとは一転、鮮やかな差し切りで勝利を収めると“感性の男”が次なるターゲットに指名したのが前走の毎日王冠だった。

「スプリンターズSも考えたんだけど、典ちゃんが“東京の開幕週の馬場で競馬をさせてみたい”と。それで1800メートルの毎日王冠をあえて選択したんだ。引き揚げてきた時に“もうちょい頑張れよ”って言ってたくらいで、もっとやれる手応えがあったんだろうね」

 北出調教師は0秒3差5着善戦という結果にも横山典は納得していない様子だったと話す。

「結果的にオープンに昇級後、1200~1800メートルの距離を使って一度も掲示板を外していないのは立派だと思うよ。前走後もこたえた感じはなかったし、鞍上の感覚と馬の状態が一致したことで天皇賞を使うことになった。この距離でどんな競馬をしてくれるのか楽しみなんだ」と北出調教師は“横山典ファン”の一人として、カイザーミノルの新たな「引き出し」を見つけてくれることを大いに期待している。  おそらく人気は皆無だろうが、横山典ならこちらの想像を絶するようなアッと驚くマジックを見せてくれることを記者もまた期待せずにはいられない。

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